基本計画にあたって、法規や方位、眺望や周辺環境を確認しましたら、初めに「アプローチ計画」をします。北海道は除雪の負担など道路から玄関までの短いアプローチが求められます。沖縄のヒンプンなど動線をクランクさせてアプローチに抑揚をつけることはめったにありません。

ただこの敷地は「旗竿敷地」で、奥の整形範囲はそれほど大きくありません。２台の駐車をどう考えるか？が問題です。

• 車は頭から入るので、切り返しスペースが欲しい。
• 雪を奥に突っ込みたい。
• 奥の眺望が素晴らしいので、できる限り庭や居間を接続したい。

などを洗い出し、

1. ２台並列のカーポート
2. １階にＬＤＫ

の２つを諦めれば、、

• ピロティを作って駐車スペース兼切り返しスペース
• １つのピロティは家本体に差し込み、もう１つは上にデッキを作って居間と繋げて、空を望む

が思い浮かびました。ピロティはそのまま床面積に入り容積率があがりますが、使えない旗竿部分の面積がカバーしてくれます。まさに「見えた！」瞬間です。

ただ、２階のＬＤＫをどう考えるか？僕自身も２階は個室だけにして、寝室を含めてゆくゆくは平屋で生活を完結したいという気持ちがあります。

１階のピロティと家の中の関係、２階の居間～デッキ～空（眺望）のプランニングにかかってるなと、わくわくとアドレナリンが湧いて来るのです。